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(no subject)16
カシジザってよりただのドクター。
カフカのちょっと前くらい。



カシアンは出てこないし、どちらかというとカイジザなのかもしれませんが、個人的にこれがないとカシジザはなりたたないような気がするので。

ひらたくいえば、ドクターの「憎いからですよ」(@カフカ)は「かわいさ余って憎さ100倍」ってことだよね。というだけのおはなし。


つか、これ一度ケータイから投稿したのにちっともブログに反映されなかったんですが……あのメールはどこにいってしまったのでしょうか……。
送信先みても間違いなくここの管理用のアドレスなんですが……。
曲がり間違って非ヲタの知り合いのところなんかに行ってたら洒落にならんのですが……。真剣に世を儚んで自殺するしかないんですが……。最近調子悪すぎですよ、忍者さん。

前置きが長くなりましたが、つづきからどうぞ。



 机の引き出しを整理していたら、思いもよらず、一枚の古い写真が出てきて驚いた。
 写真の中には幼子が一人写っていた。自分の背丈と同じくらいの椅子を掴み、尊大そうに立っている。白黒の写真の中にあっても見る者を射抜くような瞳が印象的だった。この写真を撮ったときは確か3つになったばかりだったときいたが、とてもではないがそうは見えない。
 写真を手に取り、何とはなしに眺める。
 もうとうに捨てたと思っていたのに。
 苦笑しようとして、それができないことにジザベルは気付いた。
 あれから十数年――彼ももう子供ではない。
 今の彼の写真を見せられたのはついこの間だ。少年から青年への過渡期を迎えた彼は、益々尊大そうになっていた。瞳の力もそのままに、そこに蠱惑的な光を湛え、見る者を魅了してやまない。
 彼が父の下から離れてから随分経つ。
 その間――その前から、彼がどのようにして過ごしていたのか、ジザベルは知らない。
 否、情報としては知っている。父はことある事に彼の話をしたから(父は自分と愛する女の血を引く彼のことが心底愛しいらしい)。
 だが、それだけだ。
 父を通した情報は父に都合のいいものでしかない。確かに、ジザベルは彼のあらゆる情報を知ってはいたが、実際の彼がどのような人間であるかということは全くわからなかった。
 誰よりも父に愛されたぶん、誰よりも深い傷を負った彼。
 彼となら、分かり合えるかもしれない。分かり合うことはできなくても、手傷いの獣がするように、傷を舐めあい、寂しさを埋めあわせることができるかもしれない。
 彼なら、愛せるかもしれない――愛してくれるかもしれない。
 そうすれば、この暗闇の中から抜け出せるような気がした。
 ――カイン。9つ違いの義弟。
 会ってみたい、そう思った。











END





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